校長からのご挨拶
本校を紹介する前に、まず我が国の貨物輸送の現状を聞いてください。
国内で1年間に運ばれている物資を輸送重量で見ると、その91%が自動車で運ばれており、
船舶が8%、鉄道が1%となっています(平成17年度)。
この数字を見ると、自動車(トラック)が国内貨物輸送の大部分を担っているかのようですが、貨物の輸送ということを考えるときは、運んだ貨物の重さだけでなく、どれだけの距離を運んだかということがより重要な指標となります。
輸送重量と輸送距離を積算した輸送活動量「トンキロ」という単位で比較すれば、自動車59%、船舶37%、鉄道4%となり、船舶が国内貨物輸送において重要な役割を果たしていることや、船舶による輸送が他の輸送機関に比べて、長距離・大量輸送に適していることが分かります。
石油、セメント、鉄鋼製品、自動車などの基幹貨物は、こうした輸送特性に適した内航船舶で運ばれており、内航海運は、我が国の産業基盤を支える重要な産業となっているのです。
ところがこの内航海運の果たしている役割が、一般には意外と知られていないのが実情です。
近年、自動車輸送による環境汚染や道路の渋滞、騒音などの影響が、大きな社会問題となっています。
そのため、地球温暖化対策や省エネによる環境対策の点からも、環境に優しい内航船舶による海上輸送へ転換を図る、「モーダルシフト」という政策が国土交通省によって推進されています。
一般になじみの薄い内航海運の存在ですが、あまりにその認識が希薄であるため、こうした内航船舶で働く「若い内航船員」が不足し、深刻な問題となっており、
このままでは船員不足から内航船舶の運航に支障が生じ、経済活動に深刻な影響が出てくることは間違いありません。
内航船員は、まさしく日本経済における縁の下の力持ちなのです。
さて、ここでいよいよ国立波方海上技術短期大学校のご紹介です。
我が校は、内航船舶職員を養成する学校です。
どうぞ最後までこのホームページをご覧になって、内航海運、内航船員、並びに本校について理解を深めていただき、ご質問があればいつでも下記教務課までお問い合わせください。
トンキロとは:輸送した貨物の重量(トン)に、輸送した距離(Km)を掛けたもので、輸送活動の大きさを表すもの。



